リアス式海岸の特徴の一つに「海に迫る高台から見る景色」がありますが、釜石湾の中央にちょっとだけ飛び出す鎌崎半島に佇む「釜石大観音」からの眺めは素晴らしいに違いない！ということでラグビー観戦前にちょっと立ち寄り。天気が悪かったせいもあってか景色は「思ったほどでは…」だったけど、真っ白に輝く観音様はキレイで立派でした。
釜石は元々製鋼のために拓かれたこともあってか観光スポットはあまり多くありませんが、その中ではトップレベルの人気を誇る(らしい)「釜石大観音」。リアス式海岸らしい厳しい起伏に遮られているため街中からは見えませんが、海に向かって立つ真っ白に輝く姿からは「3.11鎮魂の目的で最近作られたのかな？」と一瞬勘違い。でも実際には作られたのは50年ほど前とのこと。水産資源に富む三陸海岸にあるからか、両手に魚を抱く珍しいお姿(魚籃観音)をしています。
釜石市内のお寺が建てた宗教施設ではありますが、明らかに撮影用に作られた「浄土橋」(どこにもつながっていない、何も跨いでいない「赤い橋」で、一段下がった所にある「撮影場所(と表示された)」ポイントから振り返ると、橋越しに観音様を撮ることができる撮影スポット)があったり、桂由美の名前が入った「恋人の聖地」の銘盤とともにハート形のモニュメント(やはりハート越しに観音様を撮らえることができる)があったりと、映え対応にも力が入っている感じ(！)です。
もちろん観音様の中には入ることができ、そこそこ急な廻り階段は登って行く過程で七福神めぐりができたり、また途中階には鉈で削り出したという独特の風合いを見せる三十三観音像が並ぶ展示室があったりで、そこそこ気を紛らせつつ腕に抱えられた魚部分にある展望室まで無事到着。
ここからはもちろん「釜石湾を望む絶景！」を期待したのですが、生憎好天に恵まれず、またそもそもこの展望室の窓があまり広くないこともあってちょっと期待外れ。
でもきっと、もう少し紅葉が深い時期に晴天に恵まれると素晴らしい景色が広がるのかもなぁ、と思います。
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