知人家族とイタリアンを食べた後、大人だけで「折角なので地のものを」ということで、安直に「ここ1軒で岩手県!」のフレーズをかかげる「南部藩長屋酒場」へ。期待通り、安直ながら「いかにも雪に閉ざされた東北の田舎家」っぽい薄暗い店内で岩手気分を満喫することができました。
チャーリーズバーと同じ大通りにある「南部藩長屋酒場」。今年の夏長野へ行った時には「ここ1軒で長野県!」というフレーズを見かけた(当然入りたかったのですが、満席NGでした)のですが、どうやら同じ系列で、他にもあちこちの県で出しているお店の様。
低いくぐり戸を抜けて薄暗い店内に入ると、いきなり脇で太鼓がドン!(来店があった合図と思いますが、来歴は不明)。入口の脇に設えられた帳場に河童がいるのはご愛嬌として(さすが、盛岡)、店内は雪国の田舎家を思わせる和の造り。ですが壁は一面華やかな「さんさ踊り」の写真で一杯。毎日「さんさ踊り」を実演しているそうですが、生憎今日はすでに終わってしまった様(残念!)。
さすがにお腹は一杯だったのでホヤの塩辛や漬物などをつまみながら日本酒を嗜むことになりましたが、使われている酒器が初めて見る独特なものでした(写真を撮り忘れたのが残念!)。
調べてみると「杉徳利」と呼ばれるものらしく、カタチは木目が綺麗な薄い杉板で組まれた四角柱。突き出した注ぎ口などは無く非常にシンプルな造りですが、上面のフタの裏面に対角線状に三角溝が彫りこまれており、そこからお酒が注ぎだされる仕組み。多分酒樽と同じ原理で杉の香りがお酒に移って、あるいはお酒を吸って杉が香り、お酒の魅力/美味しさが増す、ということだろうと思います。
別段「岩手ならでは」という様な特別なものを食べたわけではないし、また「なかなか飲めない」珍しいお酒をいただいたわけでもありませんが、店の造りや使われている器類などあちこちが「東北」っぽく、また対応してくれた店員さんの所作や口調が(なんとなく)ふわっと「雪国」っぽくて、居心地良く感じました。
また盛岡に来る機会があったら、今度はもっと早い時間から来ていろいろな料理含めて楽しみたいな、と思いました。
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