「高崎と言えばだるま!」ということで達磨寺へ。達磨発祥の地として有名なところなので、きっと立派な参道とかあって賑わっているのだろうな、と想像しながら向かうも、どうも様子が違う様…
達磨寺は(地図で見ると)ちょうど広大な関東平野の北西の端の端に入口(山門)があり、そこから始まる斜面の途中(そんなに高くはないけれど)にある本殿に向かって細く急な石段が真っ直ぐ。
参道の前はすぐ畑越しに川が流れており、一方の石段も森に包まれて昼なお薄暗く(北向き斜面なので余計に日が入らない)、華やかな雰囲気の欠片も見当たらず…
そんな石段を登って行って最初に目に入るのが「鐘楼」。でも、よく考えると何か位置関係が変…
石段を登りきった左右には社殿がありますが、先ほどから見えていた「鐘楼」はその左右の社殿の2Fをつなぐ渡り廊下に作られており、石段をあがった参拝者はその下を潜り抜けて境内へ入ることに。
全然詳しいわけではないにしても、この様な鐘楼レイアウトを見るのはこれが初めて。社殿改築の際に場所が無くなったのか…あるいは特別な由来があるのか…なんとも不思議な構造。
そこからさらに石段をもうひとつ上がったところにある本殿の横~背面は奉納されたのであろう達磨がギッシリ。また達磨も社殿,本殿横,駐車場売店の3ヶ所で売られており、さすが達磨発祥の地(正確には「縁起達磨」)。
せっかくなので達磨をお土産に買って帰ろう、ということで社殿の売店へ。以前から気になっていたのか、ツレが「色の意味は?こういうお願いごとには白、とかあるのですか?」と店の主人に尋ねたところ、「そもそもの達磨の由来は、天然痘が大流行した時にお金を集めるために達磨大師の絵と”起き上がり小法師”を組み合わせて売り出した(と言ってた気がした)…そもそもはご神体/お守りなので、うちの達磨は必ず背面にお札が貼ってある(他所で売っているものはただの置物だ)…赤は法衣の色で魔よけの意味で…後に白も作られた、源氏の白旗を模したという人もいるけど…」。
結構な時間にわたって達磨の由来を説明してくださいましたが、要約すると「色に意味はないけど赤/白以外は邪道、札が無いものは置物」と理解。
本殿の横にも達磨の売り場があって、そこには日本各地から寄せられた達磨や何人かの総理大臣(群馬出身)の巨大な当選達磨などがギッシリ(他にはサッカー日本代表の青い必勝達磨とか)。
ここはご朱印の扱い場所でもある様で、ちょうどご朱印を求めて来られた人と住職さんらしき方との会話に遭遇。住職(さんらしき人)曰く、「本来はあなた方は朱印を受け取る資格は無い…朱印は”ここで修業をした”という意味合いであり、それを何もしないで平気で朱印を求めてきたり、さらに最近ではまるでポケモンの様に競って集める人まで…お布施には決まった金額は無く、お気持ちでいくらでも、ということで…」。う~ん、言っていることは正しいのだけど、ねぇ…
たまたま夕立が来そうな夕方だったからか、あるいはお盆でタイミングが悪かったのか、かもしれませんが、訪れた達磨寺は小山の上にひっそりと、あまり訪れる人もなく落ち着いた空気が満ちた場所でした。ぜひ一度は住職や達磨売りの主人のお話しを聞きに足を運んでみてはいかがでしょう…?!
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