かなり以前から手回し式のパスタマシンを使って生パスタを楽しんでいたので、発表直後から気になっていたフィリップスのヌードルメーカー。「開発秘話」が「ガイアの夜明け」で扱われたこともあってとても欲しかったのですが、さすがに「高価」のため見送ること2年余。最近webで「手頃な値段まで落ちてきた」という記事を見かけてamazonをチェックしたところ1万円を切っており(定価の1/3以下)、即断。
ノズルを選んで粉を入れたら麺ができるのを待つばかり、とまではいかないものの、機械が一所懸命粉を混ぜているところに水を1分ほどかけて注ぎ込み、数分後に麺が出始めたら打ち粉をふりつつ適当な長さで切り取っていく、という作業で生麺ができるというのは感動モノ。
かなりの圧力で麺を押し出すためガッシリした作りをしていますが、一方で羽根がついたシャフト一本がただ回転するだけ、という非常にシンプルな機構。それでありながら回転方向を変えるだけで「混ぜる。捏ねる」と「麺を押し出す」という異なる機能を実現し、さらに全体の3/4ほど麺を押し出した後で一旦逆回転させて生地を容器内に戻し、壁面に残った粉も取り込んで残さず(完全ではないけれど)麺にする、という工夫まで織り込まれており、実によく考え抜かれて作られた機械だなぁ、と感心しきり。
ノズルも細・太、丸・平と複数揃えるだけでなく、マカロニやラザニア(あるいは餃子などの生地)までとバリエーションが豊富。
いくら気を遣ったつもりでも気づくと周囲が粉だらけになってしまう麺打ち作業がこんなにお手軽にできてしまう。これで1万円では申し訳ないくらいの優れものです。
ただ、残念ながら現時点では「美味しい」と言えるパスタを実現できていない、というのが正直なところ。
普通の乾麺とは明らかに「違う」生麺が作れますが、ただ素人であっても手打ちにくらべるとコシが無く、一方で最近はスーパーで普通に冷蔵生パスタが売られるようになっており、現状では出費と手間に見合ったもの、とは言えません。
多分理由は「粉と水の配合に敏感」であること。
手打ちの時は生地の感触を確かめながら作業を進めるので、多少配合や捏ね方がいい加減でもその分時間をかけて捏ね上げてから麺にしていきますが、マシンの場合は時間で決まってしまいます。一方で、特に大量生産品ではないセモリナ粉はお店によって微妙に水分量なども違うはずで、それに見合った水分量と捏ね時間にする必要があるのだろう、と想像する次第(しかも公式レシピはなぜか普通の小麦粉で「パスタ」と称しているため、同じ水分量で良いはずがない)。
まぁ暫くはいろいろ少しづつ変えながら「美味しいポイント」探しをしていこうかなぁ、と思っています。
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