「呉市海事歴史科学館(通称大和ミュージアム)」のすぐ向かいにある海上自衛隊呉資料館は、通称「てつのくじら」に相応しく、退役した潜水艦の巨体がどん、と置かれている広報館。機密の固まりとされる潜水艦内に入れる、というすさまじく特別な場所でした。
2014.08.09
呉市海事歴史科学館(通称大和ミュージアム,呉)
この夏広島に来たい、と思った2つ目の目的地が呉。決して戦争を礼讃,美化,肯定するものではありませんが、科学技術や近代工業史の観点から、特に...
頭の中ではわかっていたものの、想像以上に大きな潜水艦の下をくぐりぬけて入った資料館内は、1Fが海上自衛隊の歴史、2Fが設立当初の主業務で今も得意技とされている掃海(いわゆる機雷除去)について(そう言えば、以前慶良間諸島へダイビングで行った時にちょうど機雷を爆破処理しているところに出くわしたっけ)。
3Fは潜水艦の歴史。子供の頃見たウルトラセブンとかのTVででてくる潜水艦は舳先が尖っていて甲板もあって、全体的に「沈むことができる船」って形をしていたけど、それはその頃までの潜水艦は皆「水上を高速で移動」するものだったから、で、その後長時間潜ったまま走行できる様になってからは「水中を高速で移動」するものになり、その結果形は大きく変わって涙滴型になった、という様子が模型などで紹介されています。
そしていよいよ本物の潜水艦の中。
艦橋脇から入って、居住区をかすめて指揮所へ。あたり前だけど窓は無く、レーダーやソナーなどの計器盤と潜望鏡。ところどころめくら板が貼ってあって、当然兵器庫などは見る事はできず、また艦内には自衛官OBらしき案内人が目を光らせている感じは「退役艦ではあっても機密は機密」と言わんばかり。
後で調べてみると、とりつけられているスクリューもダミーとのこと(なるべく音を出さずに高速で移動するため、その推進力を産み出すスクリュー形状は高度な機密情報なので)。
う~ん、良いものを見た、という満足感一杯で、呉の博物館巡りを終了。
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