なかなかサクラの開花宣言が出ないまま迎えた3月終わり。さすがにもう、と思って歩いた大岡川はあちこちにピンクの花。でもなんか違う気がする、と思って樹に貼られたタグを見たら、全て「ソメイヨシノ」ではなく「ジンダイアケボノ」でした….
ずっと暖かい日が続いたので「今年もサクラは早いかな」と思い始めたとたんに寒さがぶり返し、昨年だったら既に大岡川は花筏が溢れていた時期になっても開花宣言は出ないまま。
それでも天気が良いのでもしかしたら咲き始めているかな、と思って弘明寺から野毛まで大岡川沿いに歩いてみました。
大岡川沿いにはズラリとソメイヨシノの古木が並び、これが満開になるのが毎年楽しみなのですが、さすがにそれらはいずれもまだ蕾、しかもまだ大半が固い感じ。でも一方で若い木はどれもキレイなピンクの花をつけていて、場所によってはもう満開といっても良いレベル。
なんだ、昨日・今日の晴天で一気に咲いたのかな?と一瞬思ったのですが、何か違和感。なんとなく紅色が強く、また花が固まりすぎている感じ…花弁を見る限りでは八重桜ではないし、色はカワヅザクラやオオシマザクラに近い気がするけど葉が出てないし…
大岡川のサクラの多くには一本々々樹の名前が書かれたタグが貼られているので見てみたら「ジンダイアケボノ」とのこと。やはりソメイヨシノとは違う様。なんとなくガッカリ…
「ジンダイ」の字を見てツレは「神奈川大学が開発した品種化も?!」と一瞬盛り上がりましたが、実際には「神代植物公園」に原木があるとのこと。しかもアメリカ生まれの「アケボノ」かと思っていたのに1本だけ「何か違う」ということで調査した結果、新品種として認定されたものだそう(先日のオカメザクラといい、サクラには海外由来のものが多いのかなぁ)。
元々ソメイヨシノは全て原木からのクローンなので病気に弱いという性質を持ち、また戦後大量に受けられたソメイヨシノの多くが寿命を迎えつつあることから、ジンダイアケボノへの植え替えが推奨されているとのこと。そのため大岡川でもどんどんジンダイアケボノに置き換わっている様です。
「木が若い」ということもあるのでしょうけれど、ソメイヨシノよりも早い時期から花が大量に咲いて、でもカワヅザクラの様に葉が混じることもなく淡紅色一色に染まる様子は確かにキレイではあるのですが、一方でなんとなくソメイヨシノより品や格が劣る感じがしてしまい、本当にそれでいいのかなぁ、と思ってしまいました。
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