偕楽園で梅を愛でた後、近くの「徳川ミュージアム」へ立ち寄り。ここは「徳川」と言っても「水戸徳川家」のことで、さらに人物や史実の説明・伝承というよりは「水戸徳川家に残された物品」の収蔵が中心となっており、結果あまり万人向けではないかもなぁ、という場所でした。
千波湖から少しだけ高台にあがった場所にあり、芝生の中に白い瀟洒な回廊と建屋が置かれた美術館を思わせる「徳川ミュージアム」。“黄門様”とか“将軍様”のイメージとは異なる佇まいにちょっと違和感を感じ、さらに高めの入館料(なんと大人1,500円!)にビックリしつつ、入館。
入口から展示室へ続く回廊には“黄門様”や偕楽園・弘道館をひらいた斉昭公と、最後の将軍慶喜公の説明パネルが並び、この辺は水戸という立地を考えてもまぁ当然。「実は黄門様は江戸と水戸以外はほとんど出歩いていなかった」でも「ちゃんと“格さん・助さん”(のモデル)は実在した」という様な小ネタを楽しみつつ、展示室へ。
ここで最初に目に飛び込んできたのが「クラシックカー」??? そして中に入ると鎧兜などとともに、古びたスーツケースや洋風家具とか…
なんかヘンだぞ、と改めて展示内容などを見回してみて、そこでやっとここは「水戸徳川家」に伝わる宝物(!)を保管・管理する「収蔵庫」であることに気づきました(まぁ、研究などもしているのだとは思いますが)。
従ってあまりテーマ性などなく「光圀公の○○」とか「○○公が家康からもらった××」などとともに明治時代の子孫が使っていたもの、なども一緒に一部屋に置かれていて、なんともチグハグ(ちなみに展示室は他に小さいものが2つあり、こちらでは「水戸徳川家の梅祭り」という企画展をしていました。が、展示品と梅祭りとの関係はよくわかりませんでした…)
結局の所「水戸」で有名な人/時代というと光圀公と斉昭公くらいで、とくに歴史的な史物となると斉昭公の時代に集中してしまい、さらにそれらは県・市の博物館や弘道館などとも分け合うことにならざるを得ず、結果「家」として引き継いできたものが中心で博物館としては手薄な内容となってしまうのは仕方がないかも。
一方で各展示品には誰が使ったのか、誰からもらったのか、などの由来が明記されており、また全てデータベース化して公開されています。従ってピンポイントで「○○公が使った物を見たい」という様な人には嬉しいミュージアムと言えるかもしれません。
ちなみに建物前、芝生の中にあるベンチには、なぜか旅姿ながら金ピカ色の“黄門様”。ここへは払わなくても入れるので、黄門様との2ショットを撮りたい人にはお薦めスポットです。
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