盛岡市動物公園(☆☆☆,盛岡)

博物館

 地方を訪れた時にそこの動物園へ訪れることが多いのですが、今回は「盛岡市動物公園」へ。秋で小雨がちだったこともありますが、典型的な地方の寂れた感が漂ってしまっておりちょっと残念。そこそこ動物はいるし、再生途上でもあるらしいので、今後に期待したいところです。

 珍しくレンタカーを借りていないので、盛岡駅からバスで動物園へ。駐車場の片隅でバスから降りて、さて動物園の入口はどこ?って見渡すと、駐車場のもう反対側のちょっと小高くなったところの様。停留所はそっちに作ればいいのに、と思いつつ坂道を上りきったら、入口はさらにその先の下り坂を降り切ったところ。う~ん、客をお迎えする気があるのかな…

 入口はいってすぐ目の前は「猿山」。小雨が降ったり止んだりしているせいか、猿もあまり活気が無い様。それでも時に子ザルがはしゃいで走り回ったり、それを大猿が小難しい顔をして眺めていたり。見ている内に、なぜかだんだん人間の集団の様に思えてくる…

 その後しばらくは「日本の動物ゾーン」。最近「金網にはりつくアナグマ」が有名になったそうでちょっと期待したのですが、残念ながらアレは食事時間直前(午後3時過ぎ)とのこと。
 他にもリスやシカ,キツネなど、そう珍しくもないけど、でもいると嬉しい動物の檻を巡っていった先に、「こどもどうぶつえん」。
 メインはヤギやヒツジで、他にウサギやモルモット,ヒヨコなどを係員が子供達に手渡してくれて、恐る々々触って楽しむ、というスペース。またここには「カピバラ」も。
 長崎ではカピバラは触り放題で、まるで麦わらの様なバサバサした体毛にビックリしましたが、ここは残念ながら柵の中。ただじっと遠くを見つめている姿は孤高というか、頭空っぽというか、微動だにしませんが、もしかしたら時間帯によっては外に出てきて子供らと触れ合う(or 一方的に触りまくられる)のかもしれません。

 さらに進むと「アフリカの動物」ゾーン。広いスペースの中をシマウマやダチョウなどが混在して歩き回っているので、きっと「サバンナ」イメージかも。そしてさらに向こうの方からガオガオと吠える声。
 なんだろう、うるさいなぁ、と目をやると、遠くの方で大きな顔の動物がこちらを睨んで唸り声。望遠レンズで目いっぱい寄って初めて「雌ライオン」と気づいたくらいの遠くから、それでも確かにビシッとコチラ(私)を凝視(あれ、好かれちゃった?!)。
 5分ほど歩いてやっとライオンの檻の前。さっきまであんなにアピールしていたのに、今は知らん顔で檻の中を徘徊中。ま、そんなもんかと通り過ぎて、暫くすると再び「ガオッ」。望遠レンズ越しに見ると、やはりこちらを睨んでいます。名残惜しいんだな、きっと。

 そんなこんなで、ノンビリ歩きながらここまで約1時間余(ゆっくりペースだけど略ノンストップで)。この動物園は「岩山地区」と呼ばれる丘陵地に作られており、入口(の手前の駐車場)が最も高くて、そこからずっとここまでダラダラ、クネクネした下り坂。で、順路はここでUターンして、途中ショートカットしたところに並ぶ鳥たちを見つつも、ずっと入口まで上り坂。鳥以外の動物はほぼ見終わった後でのUターン&上りは、結構地味に辛くて退屈。一応「シャトルバス」と称するミニバンが往復していて声をかければ載せてくれるそうですが、それにしてももう少しレイアウトを考えて作れよ、っていうのが正直な感想(傾斜地に作るにしても、せめて入口が下で最も人気がある動物が上だろうに)。

 あいかわらず小雨がふったりやんだりする中、それでも自然の中を歩くのはそれなりに気持ち良くて(疲れるけど)、散歩気分で園入口まで帰着。さて益回りに戻るか、と思ってバスの時刻表を見ると、次のバスは2時間後…ヤル気あるのかなぁ…
 仕方がないのでタクシーを呼んで(自分のiPhone/SBは圏外だったけどツレのガラホ/auがなんとか接続)、駐車場入口付近で待っていると空には虹(二重に出ていたのは、写真で気づきました)。まぁコレが見られたからいいか。

 それにしても、カピバラの様な人気者候補もいて、アナグマの時の様に飼育員さん達もキャッチーな情報発信に努めていて、それなりに材料は揃っている気がするのですが、バス停含めた全体のレイアウトの悪さとか、写真を撮るのを一々邪魔する金網とか、捻りも工夫も無いまま古びた表示類とか…
 ちょうど30年前に開園したそうですが、そこからお金をかけることもできずになんとなく寂れてきて今に至る、という日本の地方「あるある」な感じ。
 webを漁ってみると、一時閉園も考えた上で再建に向けて取り組みだしたばかりとのこと。先に書いた通り材料は結構揃っている気がするし、本格的なテコ入れが始まる(らしい)’20年以後にどう変わっていくのか、機会があればまた来てみたいなぁ、と思います。

hisashi

hisashi

長年の間にあちこちの引き出しに少しずつ溜まったガラクタを ただただ、適当にひっくり返して並べてみました。

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