盛岡てがみ館(☆☆☆,盛岡)

博物館

 盛岡市の地図を見ていてなんとなくツレが気になったということで訪れた「盛岡てがみ館」。わずか10m四方ほどのワンルームしかない展示エリアにあるのは、その名の通り「てがみ」のみ。ほぼ連日企画展と特別展をやり続けている様なので好みに合う/合わない、はその時次第、という感じですが、まぁこういうミュージアムもあり、ということでしょうか…

 市の観光センター(観光文化交流センター「プラザおでって」)の1フロアを占める「盛岡てがみ館」。10m四方ほどの展示室一つしか持たないこの施設は「盛岡にゆかりのある人々の書簡・原稿の調査・収集・展示」に特化した博物館。従って展示してあるものは「手紙」とその説明文(と写真・図表)しか無い、という徹底ぶり(ただし、ほぼ連日企画展と特別展をやり続けている様なので、内容によってはもう少し手紙以外のものも展示されるのかもしれませんが)。

 この日は企画展「盛岡今昔物語-市制施行130周年-」と特別展「軍事郵便~手紙が語る戦争の記憶~」を並行実施しており(常に企画展と特別展を同時進行しているらしい)、その結果部屋の略3面を「盛岡市歴代市長」の手紙が業績を紹介する説明文/写真とセットでズラリと並び、部屋の中央には盛岡から出征していた(らしい)兵隊さん達から家族へ宛てたハガキが並び、残る壁1面に常設展示らしい宮沢賢治や高村光太郎などの書簡,現行などが貼られていました(展示室内は写真撮影禁止なので、雰囲気は公式ホームページから掴んでいただければ)。

 正直各市町の手紙には全く興味がありませんが、結果的には盛岡市の近代史をざっと概観できて、結構楽しめました(それにしても原敬と渋沢栄一があちこちに登場していて、その浸透ぶりはすごいなぁと改めて実感)。

 一方の軍事郵便では、結構カラーで絵が描かれたハガキが多く、戦地へもその様な筆記具を普通に持って行っていたのだと思うとちょっと意外でした。あとどれも万年筆で書かれていた様で、その浸透ぶりにもビックリ(まぁボールペンが日本に入ってきたのは終戦後だから、それまでは万年筆一択か)。

 そんな感じで、とてもコンパクトな博物館(というよりも資料館?)ですが、それなりに楽しむことができました。ただし数か月単位で展示内容は切り替わる様なので、次に行った時、あるいは別の人が訪れた時には全く異なった印象を抱く可能性大。
 ただ、いずれにしても「てがみ」に特化した博物館/資料館は全国的にも珍しいので、説明文を読むのがキライじゃなければ一見の価値あり、と言えそうです(ちなみに毎年の来訪者は約5,000人ほどの様)。

hisashi

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長年の間にあちこちの引き出しに少しずつ溜まったガラクタを ただただ、適当にひっくり返して並べてみました。

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