つくばエキスポセンター(☆☆☆,筑波)前編;プラネタリウム

博物館

 JAXA筑波宇宙センター見学後、まだ時間があったので「宇宙繋がり」でH-Ⅱロケットが聳えるつくばエキスポセンターへ。
 大型のプラネタリウムがあるのですが、星をじっくり見られるプログラムではなく、不満が残る結果となってしまいました。

 今から33年前、バブル直前の1985年に開かれた「つくば博(国際科学技術博覧会)」のパビリオンの一つで、閉会後に日本政府が用意した展示物を中心に集めて記念館的役割を兼ねて再オープンされたのが「つくばエキスポセンター」。
 当時技術力と経済力に絶対的な自信を持っていた日本らしく扱う領域は宇宙から海洋・原子力・ナノテク・生命科学・地球環境…と非常に幅広い一方で、全体的に「遊びながら科学を体験する」をテーマにした科学館となっています。

 まず最初に入ったのは「3Dシアター」。いわゆる「3Dメガネ」をかけて見る「3Dモノ」で、今回見たものは「宇宙」をテーマにしたもの。単なる動画の上映ではなく、オペレータがその場で説明を加えながら(多分)パソコン上で動く「3D天体シミュレータ」を操作して、ちょうど探査機からの眺めの様に土星の輪を横切りながら観察したり、さらに遠く銀河系の中心に向かうなど、星々の間を自由なスケールとスピードで動き回りながら立体的に宇宙を眺める、という趣向。
 僅か10分くらいではありますが、今まで見たことが無い斬新なプログラム。筑波宇宙センター見学後だったことも手伝って、本当に宇宙を飛び回っている感覚で楽しめました。

 次に向かったプラネタリウムは、ドームの大きさとともに最新鋭の複合投影機を備えた本科学館の目玉。元々プラネタリウムは多数の星をピンホールやレンズ,グラスファイバなどを用いて一個々々光学的に投影する装置が主役でしたが、その後様々な映像を同時に投影するためのプロジェクタと組み合わせたものへ変化しているそうで、ここの設備も最新鋭の光学投影機と最新鋭のデジタルプロジェクタを完全統合した最新鋭機、という触れ込みです。 
 今回見たプログラムは「フラクタル」の一つとして「渦巻き」形状が星の並びや銀河・銀河群・銀河団・超銀河団…と様々なスケールの中で繰り返し現れることとその不思議さを説明している(と思われる)内容でした。残念ながらストーリー自体は難解ではないけれど何を言いたいのかよくわからず、また種々のフラクタル画像や銀河団・超銀河団などCG投影の連続で、肝心の「星空」のシーンが殆ど無い、という非常にストレスフルなものでした。

 トップクラスの投影機を備えているにも関わらず、よほどPC+プロジェクタ+3D眼鏡という廉価構成の「3Dシアター」の方が遥かに「星空」を堪能できた、という皮肉な結果。
 もしかしたら、既にプラネタリウムは設備が高価すぎて「星を見る」には勿体ないものになってしまったのかもしれません…

hisashi

hisashi

長年の間にあちこちの引き出しに少しずつ溜まったガラクタを ただただ、適当にひっくり返して並べてみました。

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