amazon配達で頻繁にお世話になっているクロネコヤマト。急ぎの時に「翌日配送」は大変ありがたいサービスですが、その驚異のスピードを支える「クロノゲート」で、莫大な荷物を捌く驚きの仕組みを見学してきました。
羽田クロノゲートは羽田空港と首都高に隣接する好立地に作られたヤマト運輸の物流センター。5年前に作られた巨大設備で、主な機能は「預かった荷物を集めて行先別に仕分けて送り出す」こと。日本中からトラック/船/飛行機/…を使ってクロノゲートに荷物を集めて、それぞれの配送先に基づき国内配送拠点と飛行場・港へ送り出す。これを24時間ノンストップで実行し、毎日60万個の荷物を捌いているそうです。
この「1日で60万個の仕分け」に使われているのが「クロスベルトソーター」と称する装置。大まかにいうと、この装置はベルトコンベアで作られた「河」。
トラックなどから降ろされた荷物(ちなみにトラックの搬入出口は104ヶ所!)はたくさんある「支流」のベルト上に一つ々々降ろされます(大半は人力だけど、荷卸しロボットも活躍開始とのこと)。各「支流」にはスキャナが備えられ、各荷物はバーコードに書かれた配送先が読み取られた後、そのまま「本流」へ送られていきます。
その「本流」は「セル」と呼ばれる畳弱サイズの板が1,300枚余つながって構成された1本のベルトコンベア。セル間が伸び縮みするので「回転寿司のベルト」の様に自由に上下・蛇行したコースを動きます。
「本流」への合流点では、「1つのセルに荷物が1個だけ乗る」様に「支流」ベルトの合流スピードが微調整されます。より下流の合流点では既に荷物が乗っているセルも流れていますが、その場合もピンポイントで「空いているセル」に向かって絶妙のタイミングで合流していきます。
猛スピードで流れるセルの1個々々に大きさも重さも千差万別の荷物を確実に乗せていく様子は本当に魔法を見ている様で、いくら見ていても見飽きることはありません。
そして後半では「本流」ベルトの左右に直角に交わる数十本の「脇道」が設けられ、配送先に該当する「交差点」に差し掛かった瞬間に左右へはじき出され、それぞれ台車やトラックに積み込まれて出荷されていきます。
実は個々のセル自体も独立して左右に動く小さなベルトコンベアになっており、交差点ではこの「ミニベルト」の動きを使っています。アームなどを使わないのは「荷物への入力を最小にする」ためだそうです。
(動画を見つけたので添付。ただ、ベルトの動きはもっと速かったはず)
見学コースでこの猛スピードで荷物が仕分けられていく様子を目の前で見て、あらためて「ヤマトってすごい」を実感。同時に他の業者はどうしているのだろう?と気になってwebを漁ってみると日通が’17/11末にやはり「クロスベルトソーター」を羽田の貨物センターに導入した、という記事を発見。しかしその能力はクロノゲートの1/4程度なので、う~ん、やはりヤマト運輸がNo.1ということか。
これだけでも「スゴイ」のに、さらにここクロノゲートでは重要な「配送以外の仕事」も担っていることを知りました(ので、後半へ続く)。
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