今年2度目のフランス出張は、梅雨の日本から。ヨーロッパは日本より涼しい、という気がしているのですが、どうも予報では連日の猛暑の様なので、夏支度で出発準備。なお今回は月曜羽田発〜金曜パリ発の「観光無し」、仕事漬けの一週間です。
今回の機体はB787。既に「最新鋭」というほどではないものの、初めて乗る機体なので興味津々。座席周りは今までのB777と略同じで全席が通路に繋がっているセミコンパートメントタイプ。ただし、サイドテーブル上にあった物入れが無くなっており、これが機種による違いなのか、ロット後半での仕様削減なのかは不明(メガネをしまえて便利だったんだけどな)。
一方で客室窓はシェードが廃止されており、かわりに「ボタンを押すと窓が青黒く変色して陽光を妨げる」という方式に。一見カッコイイけれど反応がかなり遅く、こんなところにお金を使う価値があったのかなぁ、と疑問(もちろん、それよりは軽量化と壁の薄肉化がメインでしょうけれど)。
そして極め付けは、トイレ。水道栓などが全てセンサー化されているのはいいのですが(あとウォシュレットも嬉しい)、同時にとても不思議な機能が。
水洗スイッチもセンサ化されていて、手をかざすだけで動作します。ところが取り付け位置が悪いからか、座ってちょっと体を動かすと反応してしまう、というお粗末さ。しかも、その度に「なぜか背中を押される」こと数度。
改めて見てみると、水洗センサ作動と同時に壁からアームが突出し、それに押されて便器の蓋が閉まる、という構造。ところがセンサ誤動作が多い上に、アームに押されても完全には閉じ切らないことも多く、実に不安定極まりない代物。一方で、ここまでして「閉じたい」という理由もよくわからず、やはりどうにも不思議なトイレでした。
今回は通勤が楽なヴェルサイユのホテルを選択。ただ、すでに夏の観光シーズンが始まっているせいかどこも混んでいる様で、以前泊まったトリアノンは予約できず、近くのMercureを選択。こちらは☆☆☆ですが、テーブル無し(奥行きがあまりない、作り付けの棚みたいなところだけ)、バスタブ無し(シャワーだけ)、冷蔵庫無し、さらにはセーフティボックスすら無し、という簡略装備のホテル。唯一の利点はヴェルサイユではいつも食事に通っていたマーケットプレースが非常に近い、というところ。
ホテルの並びにもたくさんのレストランが並んでおり(なぜか一つの通りに和食屋が2件、さらに中華とインド料理まで)食事には便利。また大きなスーパーもあって、職場お土産用の廉価チョコレートはこちらで購入。
予報通り毎日猛暑(37℃とか、最高気温が40℃を超えたとか)なので、やはり夕食の時は「とりあえずビール」。一息ついて周りを見回すと、やはり皆テーブルの上にはビールグラスが並んでおり、フランス人と言えども今はビールが普通になったんだなぁと思ったり。
最終日(金曜日)は21時のフライトなので、昼間は普通に出社。ただし、フランスではこの日で学校が終わって夏休みになることため旅行に出る人が多く、どこも渋滞するよ、と言われて早めに空港へ出発。
同行者のレンタカーで飛行場に向かいましたが、やはり言われていた様に大渋滞の気配。ナビ代わりに使っていたiPhoneの マップアプリが、突然全く反対方向へ「行け」との表示。本当か?と、思いつつも思い切って信用して走っていくと、さらにハイウェイで逆向きを指示。えぇっ?と思っているうちにハイウェイから降りてしまい、一般道へ。
結果的には一般道で大きく外回り。雰囲気的には「圏央道建設予定地点に沿ってぐるりと一般道を走って成田まで」という感じで無事2時間弱程で到着。通常のルートで走った場合にどのくらいかかったのか、はわかりませんが(普通だったら約1時間余)、知らない風景を眺めることができて、また空港着が想定以上に遅れることもなく、スマフォは偉大だぁ、と再認識して、搭乗手続きへ。
ラウンジと飛行機内は、ひたすらパワポと格闘。今回の出張内容について6日月曜日の役員会で報告するため資料を作成せよ、というお達しの憂き目にあい、ラウンジとではとりあえずビール、もそこそこにパワポ。機内も食事して寝た後は、再びパワポ。結局最終着陸態勢に入るまで取り組んで、それでも終わらず羽田到着後もロビーで3分ほど格闘してなんとか仕上げ、メールで送ってやっと一息。
ツレへのお土産も、往路の飛行機内で良さそうなアクセサリを見つけて「よし、帰りに買おう」と思っていたら、月を跨いだため機内販売品が変わっていて買うことができず。
かくして最終日は不運続きだなぁ、と我が身を嘆きつつ、まぁ心身無事で帰国できたから良しとしましょう。
(その後の顛末) かくして空港〜機内の大半を費やしてなんとか仕上げた報告資料に対して、日曜日の午後にポツリと返信。「またにしよう」。やれやれ。