パリといえばルーブル、美術館といえばルーブル。大学生の頃に訪れてから、もう何度目かになりますが、やはりパリで時間ができると行きたくなります。特に美術が好き、というわけではないのですが、何度来ても飽きないところです。
自分の場合、美術館に行った際は大抵、まずはざっと全体を歩きながら自分が好きと思う作品を探し、その後はその場所に戻ってじっくり眺める、という行動パターンになります。誰かと一緒に行った時も、基本はバラけて行動します。
ルーブルでも最初は同じ様に歩き始めますが、やがて「昔馴染み(=以前来た時に好きになって見入ってしまった作品)」が次から次へと現れてきて、いつの間にかそれら「馴染み」の作品を見ることが目的になってしいまいます。
結局、何度行っても時間をかけて見入ってしまう作品はいつも同じ。ルーブルは結構展示レイアウトを変更しているのであちこち歩き回ることになりますが、なんとなく一つ々々好きだった作品を訪ね歩いている内に時間が経ち、結局見た後の印象は毎回同じ。同じ作品を眺めて、同じ印象を感じ、なんとなく安心して帰る。
あまり美術について詳しくないし、また自分が好きな作品にはどんな由来があって世間ではどの様な評価を得ているのか、なども殆ど知らずにただ見入っているだけ。また、なぜ自分がその作品を好ましいと思うのか、自分でもわかっていないことが殆どです。
初めて訪れた時から数十年、いまだに同じ作品に対して同じ様な印象を持つ、ということ自体不思議な感じでもありますが、ルーブルにはそんな昔馴染みがいくつもいるので、これからもきっと何度も訪れてしまうことでしょう。